紹介予定派遣とは|派遣との違いや成功のポイントをわかりやすく解説
2025/06/02
派遣社員から直接雇用を目指す方法として「紹介予定派遣」があります。
紹介予定派遣とは、一定期間(最長6ヵ月間)派遣社員として働いた後、企業と本人の合意で直接雇用へ切り替える制度です。職場の雰囲気や業務内容を事前に体験できるため、入社後のミスマッチを防げます。
本記事では、紹介予定派遣の基本的な仕組みから、派遣との違い、メリットや注意点、就業までの具体的な流れや成功させるためのポイントまでを網羅的に解説します。
この記事を読めば、安心して紹介予定派遣を利用し、着実に直接雇用を目指せるでしょう。
▼この記事でわかる内容
- 紹介予定派遣とは
- 派遣と紹介予定派遣の違い
- 通常の転職活動と紹介予定派遣の違い
- 紹介予定派遣の5つのメリット
- 紹介予定派遣の注意点
- 紹介予定派遣の流れ
- 紹介予定派遣を成功させるためのポイント

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紹介予定派遣とは

紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として働いた後、企業と本人の合意により直接雇用へ切り替える制度です。ミスマッチを防ぎ、納得感のある転職を実現できる働き方として注目されています。
紹介予定派遣は、まず派遣会社が求人情報を提供し、候補となる人材を企業へ派遣する流れです。
派遣期間は最長6ヵ月とされており、企業は期間中に勤務態度やスキルを評価します。派遣社員側も職場の雰囲気や仕事内容を自らの目で確かめられます。
期間満了時に、企業と本人の双方が「継続して働きたい」と判断すれば、直接雇用契約が成立する仕組みです。
派遣と紹介予定派遣の違い

派遣と紹介予定派遣は、いずれも派遣会社を介して就業する形式ですが、目的や制度設計に違いがあります。ここでは、派遣と紹介予定派遣の違いを3つご紹介します。
▼派遣と紹介予定派遣の違い
- 違い①|派遣期間の上限
- 違い②|面接・書類選考の有無
- 違い③|直接雇用への切替可否
違い①|派遣期間の上限
派遣と紹介予定派遣では、派遣期間の上限に明確な違いがあります。
通常の派遣社員は、同一の業務や部署で働ける期間は原則3年までと決められています。一方、紹介予定派遣の派遣期間は最長6ヵ月です。
6ヵ月を超えて紹介予定派遣として継続することは制度上できません。企業と労働者の間で直接雇用の合意が得られなければ、派遣契約は終了します。
違い②|面接・書類選考の有無
派遣と紹介予定派遣では、面接・書類選考の有無も異なります。
通常の派遣では、派遣先企業による面接や書類選考は禁止されています。職業紹介との混同を防ぐためであり、事前面談や人選への関与は原則できません。
紹介予定派遣では、企業が派遣開始前に面接や書類選考を行うことが法律上認められています。職業紹介を前提とした制度であるため、採用選考を実施できるのです。
また、派遣期間中に最終判断するための面接や試験を行うことも可能です。
違い③|直接雇用への切替可否
直接雇用へ切り替えられるかどうかは、通常の派遣と紹介予定派遣を分ける決定的な違いです。
通常の派遣では、雇用契約は派遣会社との間で結ばれています。派遣先企業は業務指示を行う立場ですが、雇用関係を直接結ぶことは前提としていません。就業期間終了後は派遣契約の更新や終了が行われます。
紹介予定派遣では、最初から直接雇用を前提とした派遣契約が結ばれます。派遣期間は最大6ヵ月に限定されており、企業と労働者の双方が合意すれば直接雇用が成立します。
採用する側にとっては、即戦力かどうかを現場で確認できるため、慎重かつ的確な人材登用が可能です。求職者にとっても、職場環境を肌で感じながら判断できる点が大きな安心材料となります。
通常の転職活動と紹介予定派遣の違い

通常の転職では、企業から提示された情報と短時間の面接をもとに採否が判断されます。就業後に初めて業務内容や社風を体験するため、入社前と実際の職場とのギャップが生じる可能性があるのです。
紹介予定派遣では、まず派遣社員として実際の職場で一定期間働きます。勤務状況を通じて企業と本人の双方が相性を見極め、合意が得られた場合に直接雇用されます。実務を伴う“体験型選考”であることが、通常の転職とは大きく異なる点です。
紹介予定派遣の5つのメリット

紹介予定派遣は、労働者と企業の双方にとって多くの利点があります。実際に現場で働きながら業務内容や職場環境を把握し、納得のいく就職判断が可能です。
ここでは、紹介予定派遣のメリットを5つご紹介します。
▼紹介予定派遣の5つのメリット
- メリット①|職場の雰囲気や業務内容を事前に体験できる
- メリット②|派遣会社が条件交渉などをサポートしてくれる
- メリット③|未経験の業種・職種にも挑戦しやすい
- メリット④|自分の価値を実務でアピールできる
- メリット⑤|直接雇用を辞退しても次の仕事探しに派遣会社が協力してくれる
メリット①|職場の雰囲気や業務内容を事前に体験できる
紹介予定派遣の最大のメリットは、入社前に実際の職場で業務や雰囲気を体験できる点です。面接や求人票だけでは見えにくい実態を、自らの目で確認しながら働ける仕組みが整っています。
通常の転職活動では、面接や会社案内を通じて情報を得るしかありません。短時間のやり取りでは、人間関係や働く環境、業務の忙しさまでは把握しきれないのが実情です。そのため、入社後に理想とのギャップを感じるケースが多く見られます。
紹介予定派遣では、派遣期間中に実務に従事することで、業務の流れや職場の文化を肌で体感できます。たとえば、上司の指導スタイルや評価制度、社員間のコミュニケーションの質など、表面からは読み取れない職場の空気を理解しやすくなります。
メリット②|派遣会社が条件交渉などをサポートしてくれる
紹介予定派遣では、派遣会社が企業との間に立ち、就業条件の交渉や不安の解消をサポートしてくれます。転職活動をひとりで進める場合とは異なり、第三者の支援を受けながら冷静に判断できるのが特長です。
労働条件に関する調整は、転職活動の中でもストレスが大きくなりやすい場面です。給与や勤務時間、休日、勤務地など、希望があっても遠慮して伝えられないという声は少なくありません。
紹介予定派遣では、条件交渉を派遣会社が代行してくれるため、自分の希望を伝えやすくなります。
メリット③|未経験の業種・職種にも挑戦しやすい
紹介予定派遣は、未経験の業種や職種に挑戦しやすい制度としても評価されています。
正社員採用では経験や専門知識を重視されることが多く、応募段階で選考対象から外れてしまうケースも少なくありません。しかし、紹介予定派遣ではポテンシャルや意欲が重視されることもあるため、キャリアチェンジに前向きな人にとって有効な選択肢となります。
紹介予定派遣では、派遣会社が職種選びやキャリアプランの相談に対応してくれる場合もあります。
自身のスキルを棚卸しし、未経験分野で活かせる強みを明確にしたうえで求人紹介を受けられるため、戦略的に転職活動を進めることが可能です。
メリット④|自分の価値を実務でアピールできる
紹介予定派遣では、面接や履歴書だけでは伝えきれない自分の強みを、実際の業務を通じてアピールできます。限られた選考時間で評価される通常の採用とは異なり、実務での成果や姿勢が採用判断に直結します。
派遣期間中は、実際に職場で働くなかで、責任感・協調性・柔軟な対応力などを具体的に示すことが可能です。書類上では伝わらない性格や適応力も、日々の勤務を通じて企業にしっかりと理解してもらえます。
メリット⑤|直接雇用を辞退しても次の仕事探しに派遣会社が協力してくれる
紹介予定派遣は、派遣期間終了後に直接雇用の道が用意される制度です。しかし、本人が希望しない場合や職場が合わないと感じた場合は、直接雇用を辞退することも可能です。
直接雇用を辞退しても、派遣会社が次の仕事探しをサポートしてくれる点が大きな安心材料となります。
辞退後にブランクを空けずに仕事を継続できるよう、派遣会社が求職者に寄り添ってサポートしてくれます。
紹介予定派遣の注意点

正社員になれるとは限らない
紹介予定派遣は、直接雇用を前提とした制度ですが、必ずしも正社員になれるとは限りません。派遣期間の終了後に企業と労働者の双方が合意しなければ、正社員や契約社員として採用されないため注意が必要です。派遣期間中の勤務状況が不十分であると判断された場合は、採用見送りとなるケースもあります。紹介予定であっても、採用はあくまで選考の一環であり、雇用が保証されているわけではありません。
紹介予定派遣の流れ

▼紹介予定派遣の流れ
- STEP①|派遣会社に登録する
- STEP②|求人紹介・書類選考・面接
- STEP③|派遣契約を締結・就業開始
- STEP④|派遣期間中の勤務を通じた評価
- STEP⑤|双方の合意のもと直接雇用
STEP①|派遣会社に登録する
紹介予定派遣を利用するためには、まず信頼できる派遣会社に登録する必要があります。求職者は、履歴書や職務経歴書などを提出し、担当者と面談を行ったうえで、自身の希望条件やスキル、今後のキャリア方針を共有します。派遣会社選びは、紹介予定派遣を成功させるうえで非常に重要な要素です。業界知識が豊富で、紹介実績のある企業を選ぶことで、自分に合った職場を見つけやすくなります。
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STEP②|求人紹介・書類選考・面接
派遣会社への登録が完了すると、担当者によって希望条件やスキルに合った求人が紹介されます。紹介される求人には、職種・業務内容・勤務地・勤務時間・賃金などが明示されており、求職者は条件を確認したうえで応募の可否を判断します。
求人票だけでは分かりにくい社風や職場の雰囲気についても、派遣会社から事前情報を得られることが多いため、納得感を持って検討が進められる点が特徴です。
派遣先の企業が決まったら、書類選考や面接を行います。書類選考・面接ともに、派遣会社のサポートを受けられるため安心して取り組めます。
STEP③|派遣契約を締結・就業開始
書類選考と面接を通過すると、派遣会社と労働者との間で正式な派遣契約が結ばれます。契約に基づき、紹介予定派遣としての就業がスタートします。企業と直接雇用契約を交わすのではなく、派遣会社との雇用関係が継続したまま、受け入れ先企業での勤務が始まります。
紹介予定派遣では、派遣期間が原則6ヵ月以内と法律で定められています。期間内に企業と本人の双方が適性を見極め、直接雇用への移行可否を判断する仕組みです。
STEP④|派遣期間中の勤務を通じた評価
紹介予定派遣では、派遣期間中の働きぶりがそのまま採用判断に直結します。企業側は、実務を通じてスキルや業務適性、職場での振る舞いを多角的に評価します。業務遂行能力だけでなく、社風との相性や対人関係の築き方、緊急対応時の判断力といった、履歴書には現れにくい部分が評価対象です。
企業の評価基準は明文化されていないことが多いため、自ら改善点を把握し、積極的に行動する姿勢が成果につながります。
STEP⑤|双方の合意のもと直接雇用
紹介予定派遣の最終ステップでは、企業と労働者の双方が合意したうえで直接雇用に切り替えます。派遣期間が終了するタイミングで、企業側は評価をもとに採用可否を決定します。本人の意思も反映されるため、一方的な決定では成立しません。
採用が決まった場合、派遣先企業と直接雇用契約を締結します。雇用形態は正社員または契約社員が一般的ですが、業界や企業によって異なる場合もあります。
紹介予定派遣を成功させるためのポイント

ここでは、紹介予定派遣を成功させるためのポイントを3つご紹介します。
▼紹介予定派遣を成功させるためのポイント
- ポイント①|派遣期間中に成果を出して信頼を得る
- ポイント②|派遣会社と条件や方向性を事前にすり合わせる
- ポイント③|派遣会社との連携を強化し、サポートを最大限活用する
ポイント①|派遣期間中に成果を出して信頼を得る
紹介予定派遣は、企業と労働者の双方が実務を通じて適性を見極める制度です。そのため、派遣期間中の勤務姿勢や成果が、採用の成否を大きく左右します。まず重視されるのが「即戦力としての能力」です。業務に対する理解の速さ、タスクの処理精度、納期の厳守などが基本的な評価対象になります。指示待ちではなく、自ら課題を見つけて改善を提案する姿勢が、信頼構築の鍵となります。
また、職場での人間関係も重要な要素です。挨拶や礼儀、報連相の徹底といった基本行動ができているか、周囲と円滑に連携しているかが、企業からの評価に直結します。
ポイント②|派遣会社と条件や方向性を事前にすり合わせる
紹介予定派遣を成功させるには、就業前の段階で派遣会社との綿密な情報共有が欠かせません。求職者が望む条件と派遣会社の理解にズレがあると、紹介される企業とのミスマッチが発生しやすくなります。まず明確にすべきは「キャリアの方向性」です。希望職種、就業スタイル、将来的な働き方、企業規模や業界への志向など、自分自身が大切にしたい価値観を具体的に伝えることが重要です。漠然とした要望ではなく、優先順位をつけて伝えることで、派遣会社は適切な求人選定を行いやすくなります。
次に大切なのが「待遇や雇用条件の明確化」です。給与水準、勤務地、残業の有無、休日体系、福利厚生など、譲れない条件は最初に伝えておく必要があります。
事前にすり合わせを行っておけば、就業開始後の「こんなはずではなかった」といったギャップを未然に防げます。派遣会社との信頼あるパートナーシップを築き、丁寧な条件調整を重ねましょう。
ポイント③|派遣会社との連携を強化し、サポートを最大限活用する
紹介予定派遣では、派遣会社との連携が成功の鍵を握ります。
就業前から就業中、さらには雇用判断のタイミングまで、派遣会社は求職者のキャリアを支援する重要なパートナーです。単なる仲介役ではなく、制度活用を成功に導く伴走者と捉えることが大切です。
紹介予定派遣は、本人の努力だけでは成果を最大化できない場合があります。派遣会社との連携を強化することで、自分では対処しきれない局面にも対応でき、制度をより有効に活用することが可能です。

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まとめ

紹介予定派遣は、企業と求職者の双方が業務を通じて相互理解を深めたうえで直接雇用を判断できる制度です。
通常の派遣や一般的な転職活動とは異なり、実際の職場環境を体験しながら正社員を目指せる点に大きなメリットがあります。
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