未経験でも受かる秘書の自己PRの書き方|役員秘書や医局秘書など職種別に解説
2024/12/04
秘書に転職したいけど、自己PRで何を伝えればよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
秘書にはさまざまな種類があり、自己PRの書き方も業界によって異なります。
今回の記事では、秘書の種類をおさらいし、秘書の仕事に求められるスキルや業界別の未経験でも受かる自己PRの例文、自己PR以外に転職活動で準備すべき内容をご紹介します。
▼この記事でわかること
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秘書の種類
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秘書の仕事に求められるスキル
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【業界別】未経験でも受かる自己PRの例文
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自己PR以外に転職活動で準備すべき内容
秘書になりたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にして転職への一歩を踏み出してみてください。
秘書の種類
秘書にはさまざまな種類があり、それぞれ求められる役割や仕事内容が異なります。ここからは、代表的な秘書の種類を4つご紹介します。
▼秘書の種類
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種類①|役員秘書
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種類②|弁護士秘書
- 種類③|議員秘書
- 種類④|医局秘書
種類①|役員秘書
役員秘書は、企業の役員(社長、取締役など)の業務をサポートする秘書です。企業のトップを支える重要な役割を担っており、高いコミュニケーション能力や事務処理能力が求められます。
具体的な仕事内容としては、下記の仕事などが挙げられます。-
役員のスケジュールを管理し、会議やアポイントメントなどを調整
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役員宛ての電話やメール対応
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会議資料やプレゼン資料などの作成
役員秘書は、役員の右腕として多岐にわたる業務をこなし、円滑な業務遂行をサポートする必要があります。そのため、臨機応変な対応力や、状況を把握する能力が求められます。
種類②|弁護士秘書
弁護士秘書は、法律事務所において弁護士の業務をサポートする秘書です。弁護士の業務は、依頼者との面談、裁判所への提出書類の作成、法律相談など多岐にわたります。弁護士秘書は、これらの業務をサポートすることで、弁護士が業務に集中できる環境を整えます。
主な仕事内容としては、下記の仕事などが挙げられます。
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弁護士のスケジュールを管理し、会議やアポイントメントの調整
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裁判の予定などの調整
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提出期限までに裁判所へ提出する書類の作成・整理
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法律相談の予約に関する弁護士とのスケジュール調整
弁護士秘書は、法律事務に関する専門知識や法律用語を理解していることが求められます。また、依頼者とのやり取りも多いので、コミュニケーション能力も必要です。さらに、弁護士の業務を円滑に進めるために、機密保持の意識や正確な事務処理能力も求められます。
種類③|議員秘書
議員秘書は、国会議員や地方議員の活動をサポートする秘書です。議員の活動を支え、政策実現をサポートする役割を担います。
主な仕事内容としては、下記の仕事などが挙げられます。
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議員のスケジュールを管理し、会議や視察、会合などの予定調整
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挨拶文や議会必要書類などの原稿作成
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提出された陳情などの整理
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選挙期間中の活動のサポート
議員秘書は、政治に関する知識や社会情勢への関心が高いことが求められます。また、地域住民や支援者とのやり取りも多いので、高いコミュニケーション能力も必要です。さらに、議員の活動を支えるためには、状況に応じて柔軟に対応できる能力や、業務を効率的に処理する能力も求められます。
種類④|医局秘書
医局秘書は、病院の医局において、医師の事務作業を主にサポートする秘書です。医師の業務は、診療、手術、研究など専門性の高い業務が多岐に渡ります。医局秘書は、医師が診療に集中できるよう、これらの業務に関わる事務業務を中心にサポートすることで、環境を整えます。
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医師のスケジュールを管理し、外来診療、手術、会議などの予定を調整
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患者の受付や案内、電話対応
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患者の診療記録の管理
医局秘書は、医療事務に関する専門知識や医療用語を理解していることが求められます。また、医師の業務を円滑に進めるために、機密保持の意識や、正確な事務処理能力も求められます。
秘書の仕事に求められるスキル
秘書の仕事には、高いコミュニケーション能力や事務処理能力など、さまざまなスキルが求められます。ここでは、秘書の仕事に求められるスキルを5つ紹介します。
▼秘書の仕事に求められるスキル
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スキル①|スケジュール管理能力
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スキル②|コミュニケーション能力
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スキル③|情報収集能力
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スキル④|マルチタスク能力
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スキル⑤|ホスピタリティ力
スキル①|スケジュール管理能力
秘書の仕事において、スケジュール管理能力は非常に重要です。上司や関係者のスケジュールを正確に把握し、会議やアポイントメントを効率的に調整することで業務がスムーズに進むようサポートします。
複数のスケジュールを調整する際には、それぞれの予定の重要度や緊急度を考慮し、時間配分を工夫する必要があります。
また、急な予定変更やトラブルにも柔軟に対応し、迅速にスケジュールを調整できる能力も求められます。
スキル②|コミュニケーション力
秘書は、上司や関係者、来客などと関わる機会が多く、コミュニケーション力が非常に重要な職業です。
社内では、上司の指示を仰いだり、同僚と協力して業務を進めたり、時には部下を指導したりする場面もあります。社外では、取引先や顧客、来客への対応など、関わる相手や立場もさまざまでしょう。
そのため、秘書には、臨機応変な対応や、相手の立場に合わせたコミュニケーションが必要不可欠です。
スキル③|情報収集力
秘書は、上司の業務に必要な情報を収集し、整理する必要があります。そのために、インターネットや書籍、新聞、人脈など、さまざまな情報源から必要な情報を効率的に収集する能力が求められます。
また、情報を整理し、わかりやすくまとめ、端的に報告する能力も必要です。さらに、情報源の信頼性を判断し、正確な情報を見極めることは必須でしょう。
スキル④|マルチタスク力
秘書の仕事は、電話対応、来客対応、資料作成など、同時進行で複数の業務を行うことが多くあります。そのため、複数の業務を効率的にこなし、時間を有効に活用する能力が求められます。また、複数の業務の重要度や緊急度を判断し、優先順位をつける必要があります。限られた時間の中で、複数の業務を効率的に処理するので、自身の時間配分も大切でしょう。
スキル⑤|ホスピタリティ力
秘書にとって、ホスピタリティ力は非常に重要なスキルです。上司や関係者、来客など、さまざまな人と接する際に常に相手を思いやる気持ちを持ち、親切丁寧な対応を心がけることで、良好な人間関係を築き、信頼を得ることができます。
ホスピタリティ力は、単なる接客マナーや言葉遣いだけではありません。相手の状況や気持ちを察し、適切な気配りや配慮をすること、相手の立場に立って物事を考え行動すること、そして、常に笑顔で明るく接することなど、さまざまな要素が含まれます。
【業界別】未経験でも受かる自己PRの例文
ここからは、未経験でも受かる自己PRの例文を業界別にご紹介します。
▼【業界別】未経験でも受かる自己PRの例文
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例文①|役員秘書
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例文②|弁護士秘書
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例文③|議員秘書
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例文④|医局秘書
例文①|役員秘書
私は直近の5年間、外資系自動車メーカーで接客業に従事し、経営者や役員クラスのお客様、海外からのVIP、大使館関係者など、多様な顧客層との接点を大切にしてまいりました。購入目的や用途が異なるお客様一人ひとりのニーズを把握するために「最低限の質問で最大限の情報」を引き出す質問力、また顧客のバックグラウンドや関心に合わせた話題提供のため、多様な趣味や世界情勢などに関する情報収集を抜かりなく行ってまいりました。
この経験を通じて、臨機応変なコミュニケーション力や問題解決力を培い、ステータスや文化、言語の異なるお客様にも、安心感を与えるスキルを身につけることができたと思っております。
また、何度もご購入いただいているなど特別なお客様への対応では、顧客の秘書の方と連携し、細部に配慮した調整業務を行い、期待を超えるサービスを提供することを常に心がけてまいりました。このような丁寧さと機転を活かし、役員の方が本業に専念できるような環境作りをサポートしたいと考えております。
さらに、PCスキルにも自信があります。業務ではWordやExcel、PowerPointを活用し、資料作成やデータ管理を効率的に行ってきました。例えば、前日にメールにてお伺いしたお客様のご要望に対して、翌日のご来店日にはご提案資料を作成することもございました。この際には、上司やクライアントから高い評価を得た経験があります。これらのスキルを、役員秘書業務でも即戦力として活用していけるのではないかと考えています。
秘書業務は未経験でございますが、信頼される秘書として、役員の方々の期待に応えられるよう、円滑な業務遂行を支える存在になりたいと考えております。必要な知識やスキルを迅速に習得し、役員の方の期待に応えられるよう努力してまいりたいと思っております。
例文②|弁護士秘書
私は、法律事務所での勤務経験はありませんが、大学で法律学を専攻し、法律に関する基礎知識を習得しております。民法、刑法、商法などの基本的な法律知識に加え、法律用語や法律文書の読解力にも自信があります。
また、前職では、一般事務として、書類作成やファイリング、電話対応など、事務処理全般を担当しておりました。正確に書類を作成し、効率的に業務を処理することに自信があります。特に、Excelを使ったデータ分析や資料作成を得意としており、弁護士の業務をサポートする上で役立つと考えております。
さらに、法律関係の書籍や論文を読むなど、常に法律に関する知識を深める努力を続けております。これらの経験を活かし、弁護士の業務をサポートし、事務所に貢献したいと考えております。未経験ではございますが、法律事務の専門性を高め、弁護士の方々を支えられるよう、積極的に学び、努力いたします。
例文③|議員秘書
私は、これまで7年間、国会議員秘書として勤務してまいりました。議員の活動を幅広くサポートする中で、秘書業務に必要な知識・スキルを習得し、政治の現場における実務経験を積んでまいりました。
具体的には、議員のスケジュール管理、出張の手配、各種会議やイベントの企画・運営、陳情対応、地域住民からの要望対応など、多岐にわたる業務を担当してまいりました。また、政策に関する調査研究、資料作成、スピーチ原稿の作成などを通して、政策立案にも貢献してまいりました。
秘書業務において最も重要だと考えているのは、常に議員の意図を汲み取り、的確かつ迅速に行動することです。そのため、日頃から議員とのコミュニケーションを密にし、信頼関係を構築することに努めてまいりました。また、状況の変化に柔軟に対応できるよう、情報収集を欠かさず、政治情勢や地域課題に関する知識を深めてまいりました。
前職では、主に地方創生に関する政策を担当し、地域住民の方々と直接意見交換を行う機会も多くございました。その中で、地域の声を政策に反映させることの重要性を改めて認識いたしました。
これまでの経験を活かし、議員の活動をより効果的にサポートすることで、地域社会の発展に貢献したいと考えております。特に、地域住民の声を丁寧に聞き取り、課題解決に繋げていくことに尽力したいと考えております。
例文④|医局秘書
私は、医療事務の資格を取得しており、医療に関する基礎知識を有しております。医療事務の知識に加え、医療用語や電子カルテの操作にも習熟しています。
また、前職では、クリニックの受付として、患者対応や電話対応、予約管理などを行っておりました。患者様一人ひとりに寄り添い、丁寧な対応を心がけてきた経験から、コミュニケーション能力やホスピタリティ力には自信があります。
さらに、医療関係のニュースや書籍をチェックするなど、常に医療に関する知識をアップデートするよう努めております。ExcelやWordなどの基本的なPCスキルも有しており、資料作成やデータ管理など、事務処理全般をスムーズに行うことができます。
これらの経験を活かし、医師の業務をサポートし、円滑な医療提供に貢献したいと考えております。未経験ではございますが、医療秘書として必要な知識やスキルを積極的に習得し、病院の皆様に貢献できるよう、日々努力いたします。
転職活動では、自己PR以外にも準備しておくべきことがいくつかあります。ここからは、事前に準備しておくべきことを4つご紹介します。
▼自己PR以外に転職活動で準備すべき内容
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職務経歴書・履歴書の作成
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スキル・資格の棚卸し
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志望動機の作成
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面接対策
職務経歴書・履歴書の作成
職務経歴書と履歴書は、これまでの経験やスキルをアピールする重要な書類です。誤字脱字や内容に矛盾がないか、注意深く確認しましょう。
職務経歴書では、これまでの職務経験を具体的に記載し、実績をアピールします。どのような業務に携わり、どのような成果を上げたのかを明確に示すことが大切です。
例えば、「顧客対応や電話対応などを行っていました」と書くのではなく、「毎日●件の顧客からの問い合わせに対応し、社内の顧客満足度を●%向上させることに貢献しました」のように、具体的な行動と成果を記述することで、より効果的にアピールできます。
履歴書では、あなたの基本的な情報やスキル、資格などを簡潔にまとめましょう。連絡先など、企業があなたに連絡を取るために必要な情報は、正確に記載することが大切です。写真は、清潔感のある服装で、明るい表情のものを選ぶことをおすすめします。
スキル・資格の棚卸し
自分が持っているスキルや資格を整理しましょう。秘書の仕事に活かせるものがあれば、積極的にアピールすることが大切です。
コミュニケーション能力、事務処理能力、PCスキルなど、さまざまなスキルが役立ちます。また、秘書検定、TOEIC、MOSなどの資格も、アピール材料になります。
志望動機の作成
なぜその企業で秘書として働きたいのか、その企業で働くことでどのような貢献をしたいのかを明確に伝えましょう。
企業の理念やビジョンに共感した点、自分のスキルや経験を活かせる点などを具体的に説明することで、あなたの熱意が伝わります。
単に「秘書として働きたい」と伝えるのではなく、その企業を選んだ理由や、あなたがその企業で働くことで実現したいことを具体的に示すことが重要です。
面接対策
面接は、あなたの人物像や能力、適性などを直接企業にアピールする場です。自己PRや志望動機はもちろんのこと、これまでの経験やスキル、仕事に対する考え方、そしてあなたの人柄までも見られています。企業の求める人物像を事前に理解し、それに合った受け答えを心がけましょう。
事前に想定される質問への回答を準備しておくと、落ち着いて面接に臨めます。また、面接のマナーを身につけておくことも大切です。
まとめ
今回の記事では、秘書の種類をおさらいし、秘書の仕事に求められるスキルや業界別の未経験でも受かる自己PRの例文、自己PR以外に転職活動で準備すべき内容をご紹介しました。
秘書といっても、その業務や求められる人物像は業界によって異なります。自分自身がどの業界の秘書になりたいのかよく考え、採用ニーズに合った自己PRを作成しましょう。
秘書は未経験でも目指せる職業です。これまでに培ってきた経験をもとに、自分らしい自己PRを作成してみてください。
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